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アンレイラー/吉田夜世

しゃあないね この有様

万福咲いて羽開く
この晴天劈き 楽を響かす
眼下に急いた暗愚の列
今を無駄にするなど笑止千万
両手奮って掻き鳴らす
このE線啖呵に更に高まる
何と愉快な烏滸の熱
後悔せぬ様にと薬石の言

単細胞の言葉など
受け入れる道理は無いよな?

喝采なんかどうでも良くて
楽しさ以外全部塵芥で
積み上げた舞台上に
鳴り響く音が僕のユーフォリア
定まらない軌道上だって
何もかもを蹴散らして生きられるなら
社会理念や常識さえ取るに足らない物だろ?
吐き出した最大級の対抗
猪口才な声も掃いて捨てる程に転がってるんだ
只一つも届かない 僕の膝下には

道理巡って秋が来る
呉下阿蒙達は未だ列を成す
最たる行方も知らず
薄命擦り減らして軽蔑の目
そんな急いで何となる
金脈で世界はもう満たされている
果てしない至高の愉悦
ここで一つページが捲れた

回生願った声はもう届かなくて
避けられない摧滅に
訳もなく追いつかれたんだ
多少のアウトサイダーだって許容してさ
囲い持ち上げる事が
個性のないお前らの唯一の桃源郷だろ?

最終回 皆喜んで
蛙鳴蝉噪も渦巻いてて
積み上げた舞台が今
崩れ去る音階はもうディスフォリア
定まらない軌道上立って
何もかもを蹴散らして生きてきたから
社会理念や常識とかもう今更なんだよ
鳴り出した怪体な妨害音
取り巻いた感情体系
誰もが救済なんて単語持たずに
表情揃えて行くの
朽ち果てた被害者の僕は
訪れた最後の季節に溺れた
作りたかった未来はこれか?
なら満足だろうね

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